1.所有権移転登記
実家を売却する場合は、売却の意思のある方への所有権の移転登記が大前提になります。認知症になってしまったご両親の不動産を売却するという場合には、成年後見制度を利用するという方法があります。それらのアドバイスもさせていただきます。
2.取っておきたいものの回収
実家を処分する前に、必ず一度はご自分で現地に赴いて、貴重品・現金・ご自分やご両親のアルバムなど思い出の品を回収するという作業が発生します。遺品整理業者様の中には、整理の中で貴重品だと思われるものは廃棄しないで依頼者に廃棄してよいか尋ねてくれるような丁寧な業者様もいらっしゃいます。
3.不要物の廃棄
実家の不要物のすべてをご自分で廃棄するとなるとたいへんです。現地でのごみの分別やゴミ出し曜日に現地での作業などが発生します。現地の近くにある遺品整理業者様にご依頼するのが効率的です。

当社では、ネットや電話などで現地の遺品整理業者様で該当の物件に対応できるかなど調査します。可能であれば数社にお声がけさせていただき合い見積もりなどを行います。当社で現調立ち合いや実作業立ち合いなども、あなたに代わって現地に訪問して行います。

実家に仏壇がある場合など、遺品整理業者様にご依頼すれば、供養も含めて整理してもらうことができるので安心です。
4.査定
まず、物件の状況調査を行います。物件そのものの調査はもちろん、現地の市役所・区役所に訪問して法令上の制限や地域特性・権利関係などを確認させていただきます。購入時から数十年経過している場合、建築基準法をはじめとする不動産に係わる他の法令なども変わっていることがあります。充分な確認が必要です。

木造の一戸建ては、税法上では耐用年数が築22年です。築年数が経ちすぎると、価値が無くて建物は売れないというわけはないのですが、売れにくくなるのは確かです。築40年以上経つ一軒家などは、現行の耐震基準に適合しないことが考えられます。建物は解体して土地として販売することをお勧めします。

建物の状態や現地の相場を鑑みて、さらにお客様がおいくらで売却したいのかも加味しながら売出価格を設定します。売却価格が決まったら、その金額を元にお客様と弊社で媒介契約を締結します。

注)解体作業をせずに現況引き渡しにする場合は、現地の相場の価格からその解体費用を差し引いて売出価格を設定します。ただし、購入者が注文住宅を建築する予定の方の場合、建物を解体する費用はローンが組めない可能性が高いのです。その分、解体を先に行っていた方が購入者候補は見つかりやすくなります。

注)擁壁があり状態が悪い場合は、現地の相場の価格からその工事費用を差し引いて売出価格を設定します。

注)役所に地積測量図が無かったり、境界標が適正に存在していなかった場合は、測量することをお勧めします。測量をしてもらう専門家の選定・立合いなどもご協力します。
5.売却活動
アットホームに掲載します。
現地の不動産会社に対して、メールや電話で営業活動を行います。必要に応じて、現地の不動産会社等に訪問・メール・電話などをして営業活動を致します。販売活動の状況は随時報告いたします。
6.買付証明(購入申込)
売買の条件が合致すると、買主様から基本的な条件・購入希望価格などを記載した「買付証明書」を提出していただきます。これは、購入する意思を売主様に表明する証の書面です。買主様が購入の意思を書面で明確にしていただいた上で、売主様がその買主様に売却するのかを判断し、売買契約に進んでいきます。
7.売買契約
売主様・買主様で条件の合意が取れると、売買契約の日取りを決定します。売主と買主の契約なので、当日は現地にご訪問することになります。買主側の不動産会社様に契約場所を確保していただきます。売買契約の際には、手付金の受け渡しが行われます。買主様には、売買価格の約5%~10%の範囲で当日準備していただきます。手付金は、万が一の契約解除の際に用いられます。
8.決済・引渡し
決済は通常、金融機関が営業している平日の午前中に行います。場所は金融機関内の個室またはブースを利用させていただきます。買主様がローン決済を行い、金融機関から売主様の口座に売却金額を入金します。これも、売主様とのお金のやり取りがあるのでお客様は必ず現地に訪問する必要があります。午前中に行われるため、遠方の現地の場合は前日入りするのがお勧めです。

売主様/買主様/売主側のローン担当者/買主側のローン担当者/司法書士/不動産担当者/などが一堂に会して決済手続きを行います。物件に建物や部屋がある場合はその場で鍵の受け渡しを行って引渡しとなります。

売却する不動産にローンの残債がある場合は、売却代金を使って完済します。その場合、売主側のローン担当者が立ち会う場合があります。完済後には司法書士の先生が抵当権抹消の手続きをしてくれます。